2007-07-28
2007年7月28日 日常靴屋に行った。
靴屋に行ったっていうか、靴屋の側を通ること3回、お店に入ってすぐに出ていったこと1回。’恋人’と目が合うこと2回。
意を決して入ったらどきどきして、もじもじもじもじもじして逃げ出したくなった。ビルケンのサンダルをガン見しながら頭をずっとかいていた。体温が上がってちょっと気分が悪くなったときにはどうしようかと思った。
’恋人’ではない黒髪のひと
(ぱっと見ると普通の顔立ちなんだけれど、見れば見るほど変わった顔立ちというかブレというか、言葉で表現できそうにない種類の魅力がある。気持ちを得ようとするときに、ほんの少しもためらわない素直さと、無限に愛情を求める飢えた黒い目をしている。それから、例によって複雑な声の質をしていた。)
が接客。
’恋人’は水彩画の筆を溶く容器に金と黒を混ぜたような深い色で(光の加減で深緑にも感じた)、横に分けた髪をしていた。僕がいままで見てきたなかで2番目くらいに上品な髪の色と形だった。1番目は全国紙の朝刊に載っていた北欧の女性の外交官(飛行機に例えるならF117のような)。服装はモノクロっぽい柄のワンピースにレギンス(レギンス)。自惚れた見方をするなら、着回しの楽しみをリンチにした僕のモノクロームのスタイルに近い。
細い指と手が靴紐を結ぼうと屈んだときに、白い肌と胸が見えそうになって、それに見入りそうになった瞬間を捉えられなかったか、右を向いて確認しようとしたときの緊張感は全然楽しくなかった。
僕たち3人全員がそれぞれの気持ちを知っていながら、全員がそれを暗示していた。’恋人’はシャープ過ぎる表情をしていて、黒髪のひとは足を内側に折り(!)、僕は下唇を強く噛んでいた。同じ日付のあいだに2回思い出した一節が「もし人格が無傷のジェスチャーの連続だとしたら、」だった。
僕は気に入る靴が見つかって「また来ますね。」と言って帰った。
靴屋に行ったっていうか、靴屋の側を通ること3回、お店に入ってすぐに出ていったこと1回。’恋人’と目が合うこと2回。
意を決して入ったらどきどきして、もじもじもじもじもじして逃げ出したくなった。ビルケンのサンダルをガン見しながら頭をずっとかいていた。体温が上がってちょっと気分が悪くなったときにはどうしようかと思った。
’恋人’ではない黒髪のひと
(ぱっと見ると普通の顔立ちなんだけれど、見れば見るほど変わった顔立ちというかブレというか、言葉で表現できそうにない種類の魅力がある。気持ちを得ようとするときに、ほんの少しもためらわない素直さと、無限に愛情を求める飢えた黒い目をしている。それから、例によって複雑な声の質をしていた。)
が接客。
’恋人’は水彩画の筆を溶く容器に金と黒を混ぜたような深い色で(光の加減で深緑にも感じた)、横に分けた髪をしていた。僕がいままで見てきたなかで2番目くらいに上品な髪の色と形だった。1番目は全国紙の朝刊に載っていた北欧の女性の外交官(飛行機に例えるならF117のような)。服装はモノクロっぽい柄のワンピースにレギンス(レギンス)。自惚れた見方をするなら、着回しの楽しみをリンチにした僕のモノクロームのスタイルに近い。
細い指と手が靴紐を結ぼうと屈んだときに、白い肌と胸が見えそうになって、それに見入りそうになった瞬間を捉えられなかったか、右を向いて確認しようとしたときの緊張感は全然楽しくなかった。
僕たち3人全員がそれぞれの気持ちを知っていながら、全員がそれを暗示していた。’恋人’はシャープ過ぎる表情をしていて、黒髪のひとは足を内側に折り(!)、僕は下唇を強く噛んでいた。同じ日付のあいだに2回思い出した一節が「もし人格が無傷のジェスチャーの連続だとしたら、」だった。
僕は気に入る靴が見つかって「また来ますね。」と言って帰った。
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