センター街ファッキン再び。
客の8人に7人くらいが女の子の店内(地下)でこの文章を書いている。
自分が手に入れたものを数えているが、それらのどれひとつ、手にした実感もないし、失われたものはなおさらだった。文章を書くことは手に入れる行為だろうか。それとも失ったものを思い出して、内省に溺れる行為だろうか。文学的になってはいけないと、気をつけるが、この通り。うんざりだ。
週に25人の女の子とデートしたり、セックスしたりすることは失うことだろうか、手に入れる行為だろうか。
少し眠い。女の子達はとても元気だ。
文章を書くことはすこしのあいだ、自分と向き合うことだ。非現実は現実ではない。"青"は今、となりでバーベキュー味のポテトを食べている。しかし、彼女はいない。それは文章のなかでの現実だ
。僕は時々、現実感を無くしてしまう。現実を感じることを無くすのは、現実を失ってしまうことに似ている。僕は僕が作り出した非現実のほうに現実を強く感じる。自分で作り出した現実が僕に迫
りはじめて、現実を凌駕することがたびたびある。上の空で、何も見ず、言葉を喋らないとき、現実を離れ、浮き上がって滑るように無意識と意識の中間を漂う。手を繋いだのどかは僕のほうをみて怪訝そうにする。彼女に微笑むと、不安そうに顎を引いて、ずっとずっと遠くを見る。自分がどこにもいないように思えるときがある。
「現実的な考え方をして。」と、先週、僕はある女の子に言われた。彼女は3年付き合った彼氏がいて、26才で今年結婚するんだけど、偶然知り合った僕に恋に落ちて、彼氏と別れるから私と付き合って一緒に暮らして、というわけだ。彼女にとっての将来を尋ねると、こう答えた。「あと2,3年いまの会社で働いて、結婚して子供産んで、ある程度まで育てたら会社に復帰して家買って。」と。それが彼女にとっての現実なのだ。現実。これを世間一般の平均的な生き方や暮らしに対する認識として考えるなら、それはどこか、大きな団地のひとつのような大量生産のようなイメージを僕に呼び起こす。自分の将来がどうなってしまうのだろう、という、漠然とした不安と、どうにかしようと奮起をさせようとする焦りと、いまの自分の地点。現実。
ここまでの文章を書いたあと起きたこと。
渋谷tsutaya行った。階の上のほうに行って、可愛い子がいるなぁと思って見かけたら、それが昨日見たAV女優の琴乃だったんだ。僕はもう異常に興奮して(だって昨日の今日だ)、彼女に声をかけようとして、彼女の周りを何度かぐるぐる回ってると、彼女も僕のほうをちらちらみて(「ちょっと彼いいかも」)、彼女が僕の向かいで帯に「私は昔アイドルになりたかった」と書いてある。彼女は血液型の本を読んでいて、彼女はAB型の本を読んでいた。きっと彼女はAB型なんだと思う。僕が隣に行くと、彼女は別の血液型の本を読み始めて、僕はもう物凄い緊張して手に取ったA型の本をつかむ指が震えていた。ねぇ、でも信じてくれるかい?彼女の本を持つ指も震えていたんだ。彼女の靴の中でもその指をぎゅっと内側に丸めていたんだ。力、力という物を実感した。彼女がどれくらい有名かっていうと、浜崎あゆみの1/3の回数googleで検索されるくらいなんだ。君のまわりの浜崎あゆみを知ってる人の3人に1人が彼女のことを知ってると思ってくれればいい。それで、もう、ほんとどうしちゃったのかな。僕はそこで彼女に声をかけることができなかったんだ。なんたること!!!なんて言えば良かったんだろう。「昨日君でオナニーしました。」、「君の感じる姿はとても素敵だったよ。」「君といますぐセックスしたい。」まったく、ほんと僕はこういう時、まったく糞の価値も無くなっちゃうんだ。僕に魔法がかかってるが、それでも動かない。可能性、可能性。彼女は女の子が写る写真集をすこしの間眺めて、エスカレータを降りて街に消えていった。この話には続きがあるんだ。街に消えそうになった彼女はストーカーよろしく追いかけたんだ。スパイか探偵みたいにね。彼女は渋谷の坂を上って、パルコパート3に消えた。レディースばかりのビルだったから、僕は入れずに、一階にあるカフェで彼女が出てくるのを待っていたけれど、彼女はでてこなかった。一瞬、彼女と同じ靴を履いた女の子が違う服を着てパルコに入っていった2時間後くらいに店を出て行ったのをカフェから見ていた。僕がカフェで彼女が店から出てくるのをまっている途中、一組の外国人の夫婦と、金持ちそうな男女(女性の方を知っている気がしたけれど、気のせいかもしれない。)が店を出て行った。運命は僕にチャンスを与えてくれたのに、僕は応えることができなかった。ともかく、もういちど、もういちど、そういった瞬間があるなら、僕は飛び込みたいと思う。もう一度。
「現実的な考え方をして。」僕の考えはこうだ。僕は生きることに恋をしてる。君は僕に恋をしているが、人生には恋をしていない。僕は君に恋をしていないかもしれない、わからない。けれど、君の言うような現実への認識は、こういった馬鹿げた創造的なことが何一つ起こらない、....君は月の裏に衣食住があってもたった一人で住もうとは思わないだろう。本当の話をしたい。僕は、自分が向き合ってるものはとても酷いものかもしれない。いつか君は病室の片隅で、思い出す。起きたはずのこと、変えることができたはずのこと、隣に立っているポルノスターと話(そしてもしかしたら、彼女が職場でするようなことを。)をできたかもしれなかったこと。僕は我慢なんてできない。あらゆる色が君の目の前でちかちかと跳び回り織り込まれ、形をなして、君はその一部として想像を超えた躍動や象徴をあためてくれるかもしれないのに。空虚で意味のない、これ、この流れすぎるあらゆる虚無、そしていつか待つ死。それらと対立し燃え上がり輝く松明のようになることができるのに。ねぇ、君の話を聞かせてほしい。起きたこと。起きてほしいと望んだこと。

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