書くことについて(仮) 31/100
2008年7月25日 コミューンと記録メモと書くこと僕は床から3cm浮いている気分で立ち尽くしていた。僕はその夜以前話すことのできなかったとても綺麗な、いや、綺麗に見える女の子達に街で声をかけた。もちろん、僕は冷たくあっさりとあしらう女の子もいたし、考えていたのとはまったく違ったように親しく接してくれる女の子もいた。沢山の女の子に声をかけたはずだけれど、どれくらいか覚えていない。とにかく沢山だ。何も怖くはなかった。彼女達がどれだけ綺麗な身なりをしていたとしても、それはただの服飾であり、髪型であり、化粧でしかなかった。目に見える美しさは、それを支える美意識と共に崩れ去った。どれもこれもまったくの紛い物でしかない。それらはただは意識の梃がなければ、ただの物質なのだ。彼女達が気取って取り澄ました態度をするのが僕には可笑しくて堪らなかった。玩具の機関車に乗っている本物の車掌のようだった。僕はもうどんなに美しく気取った社会的に地位を持った人間も恐ろしいとは思えないだろう。ただの思い込みで、偽物で、いんちきで、ほんの少しの余地もなく価値なんて無いから。ある種のバランスを取るために、僕は終電を乗り過ごして、渋谷から六本木までタクシーに乗って行って(1370円)、そこのクラブで何人かの女の子に声をかけた。
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