道玄坂のホテル街にハイネスっていう凄い外観、内観のラブホがある
特にこだわりがないっていうならおすすめ。気に入るかどうかは保証できないし、10人行ったら8人は気に入らない。残りひとりはやれればどこでも同じって言って、最後のひとりだけが毎回使うようになる。そういうラブホだ
外観は和風の城っぽい。部屋を選ぶ場所には鯉(本物の生きてるやつが泳いでる)がいる
部屋自体は昭和50年代って感じの和室で、旅館を改造したような感じで全体的にボロい
ボロいんだけど、例えば洗面台が濃い山吹色一色だったりして妙なセンスの良さがあったりする

それで、そこはラブホテルだから、ラブホテルで大概のカップルがするようなことをしたんだけど、帰り、二階の廊下にポール・ギアマンって作家の版画が貼ってあって目を奪われた
綺麗な絵だった
でも、そこで立ち止まって絵の鑑賞をするわけにはいかなかったし(そんなところでつったっていて、ほかのカップルと顔が合うのは気まずい。そういう一般的な羞恥心は俺だって持っているのだ)ホテルを出て終電前に帰った

さっき、渋谷の本屋で芸術書のコーナーでいくつか絵を眺めてたら、ふとポール・ギアマンの絵のことを思い出してネットで検索した
それから、そのホテルでしたセックスのことを思い出そうとしたけど、セックスのことは全然思い出せなかった。まぁ、それなりに楽しいセックスだったっていう印象はある。でもそれだけだ

それで今考えてたんだけど、人が身体の芯から求めて、無ければ生きてけないってのは、三大欲求。でも、そもそも性欲がなかったらあんなこのラブホに行くこともなかった
それでも鮮明に思い出すことのできるものは、芸術で、無くても生きてけるけど、消えない。沙漠で埋まることのない建造物に似ている。沙漠の真ん中で人が必要とするのはイオ・ミン・ペイのピラミッドより水だけど、それがそこにあったら忘れることは難しい

追記
セックスも場合によっては(それが凄まじく良いセックスだったりすると)忘れることができない
そういうセックスは存在する。セックスより楽しいことなら沢山あるって言葉を目にしたけど、それはどうかなって思った

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