上下巻読了

出てくるキャラクタが本を読んで得た国民性を再現してるみたいで、友だちの少ない頭の良い人が書いた面白い小説みたいになってた
意図的にそう書いたのか自然とそうなったのかは謎だけど、無邪気なひとが読んだら滅茶苦茶な偏見に満ちてるって思うし、無邪気な上に友だちが少ないひとが読んだらこの本に書かれてる通りに日本人は礼儀正しく、アメリカ人は商業主義で愚かアラブ人は卑怯、っていうような偏見をそのまま受け取るんだろうなって思った

で、内容は割と面白かった。当時(1979年)の史実とか多少の国際情勢とかをWikipediaとかで補完しながら読まないと面白くない部分も多少あるだろうけど、逆にそういう背景を知った上で読むと面白く読める(と思う)
あと主人公が私怨で殺したことについて責められると、もう終わったことじゃないか、で済ます割には、誰かに私怨で報復されると余裕で報復するから、暗殺者なのに50才過ぎて生きられてるのが不自然な感じするし、そのうえプライベートな関係を作っていることも本当に熟練者なのかよって気はした。もちろんそうしないと話が進まないよってもあるんだけど(主人公が本当に冷徹で自分以外の生き死にに全く無関心だったら物語としては面白くない)

俺の考えた最高のヒーローって話を知識や理屈を使って小説にしたって感じ(フィリップ・マーロウ的な)で男が読んだら面白いだろうけど、女の子が読んでも?ってなるかもしれない。俺はこういう小説好き

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