20180705

2018年7月5日 日常
久々に書く。プログラミングの話書いてもいいけどもっと一般的で広い話に変換して書こうぜってことでUXについて。

UXはUser eXperienceつまりユーザー体験の略で、狭い意味では画面のボタンを押した時にベコっと凹んだりする動きとかのことをUXと呼んだり、もう少し広い意味としてはamazonで支払い方法とか住所を設定しておけばワンクリック(ワンタップ)で翌日到着して嬉しいみたいな体験もUX。似た言葉でUI、User Interfaceってのもあって、狭い意味では画面のボタン、もう少し広い意味ではPCのキーボードとかマウスとかスマートフォンのタッチパネルもUI。広い意味のUIは飲み物のフタ、ドアノブの形状、車のハンドル、もっと広く捉えることができる。人間が接触するもの(物理的な形状ではないものも含めて)全てがUIだ。
で、UXっていうとだいたいの場合上に挙げたような意味で捉えられていて、最近ではUXのプロフェッショナルみたいなひともいる。(そのプロフェッショナルみたいなひとはたいがい狭い意味のUXを専門にしてるみたいだけど)自分にとってUXはかなり広い意味で捉えていて、ユーザーもエクスペリエンスも広く考えてる。
例えば、焼肉屋に入る。肉の味はもちろんUXだけど、他には内装もUX、室温もUX、隣の客のしょうもない愚痴もUX、総合して感じた経験を全部まとめてUX。で、キッチンのコックもユーザーであり、コックにとってのUXがある。客が多すぎて忙しすぎるUX、包丁の切れ味が悪くなってきてるUX、良い肉を仕入れて提供できて嬉しいUX。ユーザーはお金を払ってるお客に限らない(それはカスタマーでCXという言葉もある)。
UXを狭く取りすぎると焼肉屋をやるときに旨い食事さえ出せばいいっていう考えになりかねない。もしくは安くて旨い食事とか。めちゃくちゃ暑くて狭くてゴキブリがそこらじゅうにいるが安くて旨い食事が出る焼肉屋のUXは?つまりそういうことだ。味や値段はUXの一部に過ぎない。もしかしたら店の中のUXは完璧でもアクセスが最悪でUXが最悪ということも十分に有り得る。

良いUXと悪いUXを分けるのは僅かなUIの差だと思ってる。つまりUIの普通の差は巨大な差だ。脳みそをユーザーとして見立てるなら我ら人間の身体全身がUIだ。想像してほしい。もし指先を動かすのに1秒の遅れがあるとしたら。足を動かすために両腕を真上にあげて下ろす動作が毎回必要だったら。文字を1文字読むたびにまばたきを1回しなきゃいけないとしたら。UIやUXをなめてる連中は"たったその程度のこと"と思う。違う、"たったその程度のこと"こそ全てだ。それの積み重ねが全てを生み出す。もし指先を動かすのに役所に2回行って書類3枚出して申請を通す必要があったら(そのうえ書類の小さなミスで却下されて1ヶ月後に書類が戻ってきたら)誰も指なんて使わずに殆どの動作を足でやることになるだろう。冗談に聞こえるかもしれないが我ら人間が作り給うた社会はだいたいそんな感じの終わってるUIが作り出したUXばかりだ。

オーケー、じゃあどうやったら良いUXを作れるのか。自分なりに出した答えはこうだ。
究極のUXからの現実的妥協。喉が乾いたという問題に対する究極のUXは自分が想像できる限りでは、喉が乾いたと脳が認識したと同時に全身に適度の水分(場合によっては塩分も)が補給されるUX。これはあくまでSF的な非現実的な究極系だ。
一方現実では(外出中の一般的なパターン)、喉が乾く→自販機を探す→自販機の選択肢の中から飲み物を選ぶ→財布を取り出す→払う金額を考える(150円の飲み物だから500円玉を使うより100円玉1枚とうんぬん)→自販機に硬貨を投入する→ボタンを押す→(お釣りを取る)→自販機から飲み物を取り出す→飲み物のフタを開ける→飲む→(飲み物の容器を捨てる場所を探す)、という感じだ。
究極のUXからは遠く離れてしまった。もう少しマシにする("現実的な妥協")とスマートフォンが最寄りの自販機を探して、おすすめの飲み物をおすすめしてくれて、自販機に近づいたときには顔認識か何かで支払い済み、容器のゴミ箱が街のどこにでもあるような(海外だともっとゴミ箱が多い地域があるとか聞いたことがある)状況。

指先を動かすように動くUIが優れたUXだ。もっと言えば指先を動かすより簡単に動くUIは完璧なUI。もし喉の渇きを指先を動かすように解決できるならそれは間違いなく優れたUXで、UIを少し変えるだけでUXはずっと良くなるから、UIを大きく変えるならUXは急激に良くなる。

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