生活が空転してる部分と凄い勢いで進んでいることの両方がある。


電車乗ったら、世界の国名と首都を抑揚の無い声で諳んじているひとがいた。

車内のシートを横向きに座って。両手の指を動かしていて、指を凝視しながら、声はその車両全員に聞こえる程だった。機械の自動音声のような唱和が印象的で、古いカセットテープみたいにときどきつっかえていた。
僕が電車を降りるときに、彼は中東の首都の名前で何度もリピートしていて、確かに、その続きは難しそうだった。

彼が神聖な人物なように僕は感じた。
社会に生きる僕達の生き方を矮小にしてしまいそうだった。

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